大山ジビエ工房の取り組み
食肉加工処理施設「大山ジビエ工房」はHACCPの考え方を取り入れていますが、さらなる品質向上のために鳥取HACCP取得に向けて動いています。
・連絡を受けると会員が止めさしに向かう・統一の方法で血抜きを行う
・1時間以内に施設へ搬入
・洗浄と計量し、性別、止めさし者、捕獲者、搬送者、記入者を記入。
・個体識別番号をつける(トレーサビリティ)
『皮を持つ手、ナイフを持つ手』『皮膚の内側に触れるナイフ、皮膚の外側に触れるナイフ』衛生、不衛生を混同しない。
・ナイフが入る場所の毛をバーナーで焼き、洗浄。・肛門の周りを切り排泄物が出てこないよう結束。・肛門同様、喉元を裂き食道も結束。・結束を確認後、内蔵、頭部を切り離す。・皮剥後、二次処理室にてトリミング(刈り整え仕上げ)、冷蔵庫で保存(4~5日個体差有)。・ナイフの刃をイノシシの体内とは逆に向け皮と身の間にナイフを入れる。 喉元まで開腹し内蔵を取り出し皮を剥ぐ。
・保存した肉を取り出し、個体識別番号ごとにブロックに分ける。・注文により背割り半身、スペアリブ(骨付き)など有り。・筋やリンパ、打ち身部位などを取り除き、形成する。・真空パックし、急速冷凍にかける。・冷凍庫にて保存。・注文によりミンサー、スライサーにかける。・出荷時、金属探知機にかける。・個体識別番号、部位、捕獲地、消費期限などを記入したラベルを貼り出荷する。
ジビエとは、山野を駆け巡った天然の食事のことを言い、野生で育った動物たちの肉はまさに「山の恵み」。大山ジビエ工房では大山周辺で捕獲された猪だけを処理しています。
高タンパク、低カロリーかつビタミン、鉄分、亜鉛の含有量が高いジビエならではの様々な効果が期待されます。
ビタミンB12は、肩こりや腰痛の原因となる末梢神経の傷を治す効果があると言われており、イノシシ肉の場合、ビタミンB12は可食部100gあたり1日に必要量の71%も摂ることが可能です。
ビタミンB2は皮膚や粘膜の健康を保ち、肌荒れ・ニキビ・皮膚炎の原因を取り除きます。イノシシ肉は、牛肉に比べて、約2倍近いビタミンB2を含んでいると言われています。
・イノシシ肉は、本来美味しいお肉です。・狩猟や有害捕獲されたイノシシを野山に廃棄することなく食肉として有効活用しています。・施設ができるまでは、捕獲しても埋設処理か、食肉処理(販売不可)のみでした。・精肉となったイノシシは個人、地元飲食店及び大都市圏の飲食店などへ販売しています。・骨や皮なども各種団体、高校、大学などと連携し商品開発、研究材料として提供しています。・環境保全に関わる取り組みなどを通じて、鳥獣被害対策や地域活性化に取り組んでいます。
農作物や、田畑を荒らす厄介者が年々増え農業被害も増加。それを捕獲しても埋設処理があたりまえで、とても女性や機械を持たないものは続けられない。 そこで厄介者を商品化することで捕獲後の負担がなくなる。 同時に、大山の恵みを詰め込んだ猪を安心安全に、おいしく食卓に届けるために全員で取り組んでおります。